ORAL
口腔機能改善(小児・高齢者)

小児・高齢者の口腔機能改善|お口の健康を生涯守るために
「口腔機能」とは、 噛む・飲み込む・話す など、お口の健康に欠かせない大切な機能です。
お子さまの健やかな成長、高齢者の健康寿命の延伸のために、 口腔機能の発達・維持がとても重要 です。
口腔機能は、乳児期・学童期において獲得され、ある一定レベルまで発達すると、成人期にはその機能を維持し、加齢に伴って下降していきます。
この口腔機能は乳児期・学童期でしか獲得できないため、この時期に獲得できないと大人になっても口腔機能が低下したままになってしまい、高齢期にはさらに下がってしまうという問題があります。
十日市場ファミリー歯科では、 生涯、健康で過ごせるよう、小児と高齢者の口腔機能の改善に力をいれています。
小児の口腔機能改善
子供の時期に口腔機能が十分に発達していないか、正常に獲得できていない状態を「口腔機能発達不全症」といいます。口腔機能発達不全症は、明らかな原因疾患がないのに「話す」、「食べる」、「飲み込む」等の口腔機能の発達に遅れが見られる状態です。
早期に発見し、トレーニングを行うことで、今後の機能の発達が見込めます。
だだし、この機能を改善できるのは学童期に限られます。それ以降になると正常な口腔機能の獲得が難しくなります。

口腔機能のどこに問題があるかは、保険で検査を行うことができます。十日市場ファミリー歯科でも検査を行っております。お気軽にご相談ください。
お子さまのこんなことで困っていませんか?

・お口がポカンと開いている
・口呼吸をしている
・お口を閉じた時に顎にしわがよる
・笑うと歯ぐきが見える
・滑舌が悪い
・食べるのが遅い
・あまり噛まずに丸呑みしている
・指しゃぶりがやめられない
・歯並びが悪い
これらは、お口の悪い癖が原因で起きている可能性があります。1つでも当てはまればお気軽にご相談ください。
口腔機能発達不全症の検査
十日市場ファミリー歯科では、「保険」と「自費」の検査を行っております。
「保険」では、お口のどこに問題があるかを検査し、簡単なトレーニングのアドバイスを行います。
「自費」では、保険で行う基本検査に加え、矯正治療のためのより詳細な検査を行います。
まずは、お口のどこに悪いクセがあるのか知りたい方は、「保険」で検査。
悪いクセを見つけ、クセや歯並びを治したい方は「自費」の検査をおすすめしております。
※自費の検査をしたからと言って、必ず矯正治療を行わなければならないという事ではありませんのでご安心ください。
検査項目 | 保険診療 口腔機能発達不全検査 |
自費診療 プレオルソ小児矯正検査 |
---|---|---|
基本検査 | 〇 | 〇 |
写真撮影 | 1枚 | 10枚 |
口唇圧測定 | 〇 | 〇 |
舌圧測定 | 〇 | 〇 |
歯の型取り (口腔内スキャナー) |
× | 〇 |
レントゲン撮影 | × | 〇 |
費用 | 医療証があれば無料 | 3,300円(税込) |
お子さまに合わせた治療法
検査結果より、どこの部分に発達不全があるのかを分析します。その結果をご説明してから、そのお子さまにあったトレーニング法や治療法をお伝えします。
トレーニング法は多岐にわたりますが、代表的な一部をご紹介します。
あいうべ体操

お口を大きく「あ~」「い~」「う~」「べ~」のと動かします。出来るだけ大きく動かし、声は小さめの方がやりやすいです。
この運動は、お口の問題だけでなく、例えばアレルギー疾患や便秘、顔のむくみなど様々な不快症状を改善する可能性があります。1日最低30セット行うと効果的です。
顎が痛む方は「い~」「う~」だけでも大丈夫です。
スポット

いつもあるべき舌の位置を覚えるトレーニングです。上顎のスポットと呼ばれる位置に舌の先をつけます。低位舌は、口呼吸や滑舌、飲み込みにも影響があります。1日10回が目安です。
保険外の治療
保険外の治療では、「プレオルソ」と呼ばれるマウスピース型の矯正装置を使います。プレオルソは、シリコンでできており、柔らかく使いやすい装置です。1日1時間と就寝時に使用します。
歯並びというのは、お口の周りの筋肉の力と舌の力の釣り合ったところに並びます。そのため、プレオルソを使いお口の周りの筋肉のバランスを整え、舌の正しい位置と動きをトレーニングします。その結果、歯並びも良くなり、お口の悪い癖も一緒に矯正できるというものです。
小児矯正では、プレオルソの他にも、そのお子さまに合わせて、タッチスティック、ポカンX、チューブトレーニング、ガムトレーニング、ストレッチ版など様々な道具も使用し、より悪い癖を矯正していきます。詳しくは、小児矯正のページをご覧ください。
詳しくは小児矯正を見る将来を見据えた対応
早期発見・早期治療により、お子さまの健やかな成長をサポートできます。歯並びの改善だけでなく、正しい呼吸や発音、食事習慣の獲得により、お子さまの心身の健全な発達を促します。
高齢者の口腔機能改善

噛む・飲み込む・話すなどの口腔機能は、加齢によっても低下してきます。この状態を「口腔機能低下症」といいます。テレビなどでは、「オーラルフレイル」という名前で聞いたことがあるかもしれません。「口腔機能低下症」は病名、「オーラルフレイル」は概念になります。
口腔機能は、小児期に正しい口腔機能が獲得できていれば、高い位置から徐々に低下していきますが、正しい機能が獲得できていないと、低い位置からさらに低下してきてしまいます。
どちらの場合でも低下した口腔機能を機能訓練によって、少しでも回復していくことが、健康寿命を延ばすためにとても重要です。
普段の生活でこんなことに困っていませんか?

- むせる
- 食欲がない
- 滑舌が悪い
- 口が乾く
- 歯が少なく噛む力が弱い
- やわらかいものばかり食べる
このようなサインが見えたら口腔機能低下症の可能性があります。1つでも当てはまればお気軽にご相談ください。
口腔機能低下症の検査
口腔機能低下症の検査は、保険の範囲内で行えます。
検査は、7つの項目を行いその内の3つ以上の項目が基準値以下であれば「口腔機能低下症」と診断します。
検査時間は全部で30分程度です。
①口腔不潔
苔の付着検査を行います。どこにどれだけの舌苔がついているかで、舌の動きなどもみます。

②口腔乾燥
唾液量を測定し、口腔乾燥の状態を測定します。ガーゼを2分間噛んでもらい、前後の重さを量り唾液量を調べます。ムーカスという機械をつかうこともあります。

③咬合力
機能している歯の本数を数えます。咬合圧を測定する機械を使うこともあります。

④舌口唇運動機能
「パ」「タ」「カ」を発音して舌と口唇の運動機能を調べます。

⑤舌圧
舌圧測定器を使用し、舌の筋力を測定します。バルーンを舌で口蓋に押し当てて強さを量ります。

⑥咀嚼機能
グミゼリーを噛んでいただき、溶け出たグルコースの値を測定し、どれくらい噛めているかを測定します。

⑦嚥下機能
飲み込みの機能を調べる問診票を記入していただきます。

患者様にあった治療法
検査結果に基づき、「管理計画書」を作製し、結果説明と改善方法の説明を行います。
6ヶ月後を目処に再度検査を行い、再評価と今後の方針について説明を行います。
トレーニング方法は多岐にわたりますが、代表的なものをご紹介します。
パタカラ運動

- 「パ」「タ」「カ」「ラ」の単音を連続して発音する
- 「パタカラ」を連続して発音する
- 「パタカラ」を含む文を発音する
発音、舌の動きが悪い時に行います。口や舌の筋肉を鍛えることで、食事の時に使う機能向上を目指します。1文字1文字はっきりと大きな声で行うのがポイントです。
ペコぱんだ

ペコぱんだとは、飲み込みに必要な舌の力を鍛えるためのトレーニング器具です。1回あたり10秒間、上下に舌を動かします。1日2~3回を目安に行います。
いつまでも健康で過ごすために
噛む・飲み込む・話すなどの口腔機能は、健康を維持するための根幹をなす機能です。衰えを感じたら、検査を行い、結果に基づいてトレーニングをしていきましょう。気になることがあればお気軽にご相談ください。
小児・高齢者の口腔機能改善のよくある質問(FAQ)
- Q口腔機能とは何ですか?
- A口腔機能とは、「食べる」「話す」「飲み込む(嚥下)」など、口の働きのことを指します。小児では発達、高齢者では維持や改善が重要です。
- Q小児の口腔機能が発達しないと、どんな影響がありますか?
- A口腔機能の発達が遅れると、以下の問題が起こる可能性があります。
噛む力が弱い → 偏食や顎の発育不足につながる
飲み込みが下手 → 誤嚥(ごえん)しやすくなる
発音が不明瞭 → 言葉の発達に影響する
口呼吸の習慣 → 風邪をひきやすくなる
口腔周囲筋や舌の力・位置が悪い→歯並びが悪くなる
- Q高齢者の口腔機能が低下すると、どんな問題が起こりますか?
- A加齢による口腔機能低下は以下のような健康リスクを引き起こします。
誤嚥性肺炎(食べ物や唾液が気管に入ることで肺炎になる)
噛む力の低下(食事がしにくくなり、栄養不足になる)
発話の衰え(コミュニケーションが困難に)
顔の筋力低下(表情が乏しくなり、老けて見える)
- Q小児の口腔機能を発達させるためのトレーニングはありますか?
- A以下のトレーニングがおすすめです。
よく噛んで食べる(硬めの食材を取り入れる)
舌の正しい位置を覚える(スポットトレーニング)
口腔周囲筋・舌の運動(「あいうべ体操」など)
正しい飲み込み方を意識する(口を閉じて鼻呼吸する習慣をつける)
- Q高齢者の口腔機能を維持・改善するにはどうすればよいですか?
- A噛む力を鍛える(ガムを噛む、しっかり咀嚼する)
口の筋トレを行う(唇をすぼめる、頬を膨らませる)
舌の運動をする(パタカラ体操)
誤嚥予防体操(食事前に「ゴックン体操」などを実施)
- Q子どもが口呼吸をしている場合、改善する方法はありますか?
- A口呼吸の改善には、以下の方法が効果的です。
鼻呼吸を意識させる(寝るときに口テープを貼るなど)
口周りの筋肉を鍛える(ストローで飲む、おしゃぶりを活用)
歯並びや噛み合わせをチェックする(歯科医院で診察を受ける)
鼻詰まりがないかチェックする(鼻詰まりがあると口呼吸になります)
- Q高齢者の誤嚥を防ぐためにはどんな工夫が必要ですか?
- A食事中は姿勢を正しくする(背筋を伸ばし、軽く前かがみに)
ゆっくりよく噛んで食べる(一口30回を目安に)
水やお茶を少しずつ飲む(むせないように)
食後の口腔ケアを徹底する(誤嚥性肺炎を予防)
- Q小児と高齢者の口腔機能検査は歯科医院で受けられますか?
- Aはい。十日市場ファミリー歯科では、口腔機能検査を行っています。検査内容は以下の通りです。
咀嚼(噛む力)のチェック
舌の力のチェック
舌の動きや飲み込みの確認
唾液分泌量の測定(ドライマウス対策)
口腔筋力テスト(口の周りの筋肉の強さを測定)
- Q口腔機能改善のために歯科医院で受けられる治療はありますか?
- A十日市場ファミリー歯科では、以下のような治療やトレーニング指導を受けられます。
オーラルフレイル予防指導(高齢者向けの口腔体操)
MFT(口腔筋機能療法)(小児の舌の使い方を改善)
義歯(入れ歯)の調整(噛む力の回復)
舌圧トレーニング(舌の筋力を鍛える)
ガムトレーニング(飲み込むための舌の正しい動きを覚える)
その他多数のトレーニングを患者様の状況に合わせて組み合わせて行います。
- Q口腔機能改善のために歯科医院を受診するタイミングは?
- A以下の症状がある場合は、早めに歯科医院を受診してください。
【小児の場合】
・丸呑みしている
・言葉がはっきりしない
・口を開けたまま寝ている
【高齢者の場合】
・食事中によくむせる
・噛みにくくなった
・声がかすれる・しゃべりにくい
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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