症例

BEFORE

AFTER

ご相談内容

「前歯の白くなっているところが気になる」とご相談いただきました。

カウンセリング‧診断結果

拝見したところ、上の前歯2本にホワイトスポットと呼ばれる白いまだら模様が確認できました。

ホワイトスポットの原因としては、初期の虫歯によるものと生まれつき歯の外側を覆う組織（エナメル質）がうまく作られていない場合の2つが挙げられます。

現時点では、ホワイトスポットは虫歯の進行や範囲の拡大といったリスクは低いと考えられます。
ただし今回は前歯の目立つ位置に症状があり、患者様ご自身も見た目を気にされていることから、審美面の改善を目的とした治療が必要と診断しました。

行ったご提案‧治療内容

ホワイトスポットを改善するため、以下3つの治療方法を提案しました。

①ダイレクトボンディング
ホワイトスポット部分を削り取り、歯科用プラスチック（コンポジットレジン）を盛り付ける方法
メリット：短時間で治療が終了する
デメリット：コンポジットレジンは経年により変色する可能性があり、数年後に再治療が必要になる場合がある

②Icon（アイコン）治療
専用薬剤をエナメル質に浸透させ、ホワイトスポットを目立ちにくくする方法
メリット：歯をほとんど削らずに治療が可能で、自然な仕上がりが期待できる。さらにエナメル質の補強にもつながり、再発予防にも効果がある
デメリット：ホワイトスポットの範囲や深さなどの状態によっては、1回の治療で十分な効果が得られない場合がある

③ラミネートベニア
歯の表面を薄く削り、セラミック製の薄い板（シェル）を貼り付ける方法
メリット：セラミックは変色しにくく、審美性に優れた自然な仕上がりが期待できる
デメリット：健康な歯を削る必要があり、噛み合わせによっては破損のリスクがある

それぞれの特徴を丁寧に説明したところ、患者様は「歯を削らずに治療できる」との理由から②のIcon治療を選択されました。

まず、薬剤の浸透を促すためエナメル質の表面に専用薬液を塗布し、洗浄・乾燥を行います。
次にIconをホワイトスポットに塗布し、特殊な光で硬化させたあと表面を研磨して滑らかに仕上げました。
研磨を丁寧に行うことで、治療後の着色汚れを防止する効果が見込めます。

最後に、ホワイトスポットが目立たなくなったことを患者様と一緒に確認し、治療を終了しました。

この治療のリスクについて

• 治療中、歯にしみるような痛みが出る場合があります
• 得られる効果は歯の質により様々です。予定通りの白さに達しない場合もあります
• 自費診療（保険適用外治療）です