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  • 予防歯科

歯を失うと体に起こる影響と放置リスク

こんにちは。横浜市緑区・十日市場の十日市場ファミリー歯科、院長の正木です。

虫歯や歯周病で歯を抜くことになったとき、多くの方がまず気にされるのは「ちゃんと噛めるかどうか」です。診療室でも「奥歯が1本ないくらいなら、このままでいいですよね?」と聞かれることがよくあります。

ただ、歯を失うことの影響は食事のしにくさだけでは終わりません。噛み合わせや顔つき、栄養のとり方、さらには全身の健康にも少しずつ関わってきます。この記事では、歯を失ったあとにお口と体で何が起こるのか、放置するとどうなるのか、そしてどう補い、どう守るのかを順にお話しします。

なお、歯を失う原因そのもの(虫歯や歯周病)については別の記事で詳しくまとめていますので、今回は「失ったあと」に焦点を絞ります。

歯を失うと起こるお口の変化

お口の変化

噛む力が落ち、食べられる物が変わる

失った歯はブリッジや入れ歯などで補いますが、天然の歯と同じ力で噛めるわけではありません。天然の歯を100とした場合、ブリッジでおよそ6割、入れ歯では2〜3割程度という目安が示されることがあります。もちろん個人差はありますが、「治療すれば元通り」とは言い切れないのが実際のところです。

周りの歯が動き、噛み合わせが崩れる

歯がなくなった隙間には、両隣の歯が倒れ込み、噛み合っていた反対側の歯は伸びてきます。奥歯を失って前歯ばかりで噛むようになると、前歯に負担が集中し、前に押し出されて隙間が開くこともあります。噛み合わせのずれは、顎の関節の違和感につながる場合もあります。

顔つきや発音にも影響する

奥歯が減ると噛み合わせの高さが低くなり、口元のしわやほうれい線が目立ちやすくなります。前歯を失った場合は、サ行やタ行の発音が不明瞭になることもあります。

歯がないまま放置すると全身にも影響する

歯がない影響

奥歯を何本か失うと、硬い肉や生野菜、ナッツ類などを無意識に避け、柔らかい物を選ぶようになります。柔らかい食べ物には、ご飯やパン、麺類といった炭水化物が多いため、たんぱく質やビタミン、食物繊維が不足し、糖質に偏りやすくなります。

こうした食生活の変化は、血糖値の管理や体重にも関わってきます。また、高齢の方では噛む力の低下が食事量の減少を招き、筋力や体力が落ちる「フレイル」の入り口になることが指摘されています。

さらに、残っている歯の本数や噛む機能と、認知機能の低下との関連を示す研究も報告されています。因果関係はまだ明確ではありませんが、しっかり噛める状態を保つことは、全身の健康を考えるうえでも意味があると私は考えています。

失った歯を補う治療法と選び方

歯を補う方法は、主に次の3つです。

  • ・ブリッジ:両隣の歯を削って土台にし、橋をかけるように連結した被せ物を固定する方法
  • ・入れ歯:取り外し式の装置で、少ない本数から全ての歯を失った場合まで対応できる方法
  • ・インプラント:顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に歯を固定する方法

どの方法にも長所と注意点があり、残っている歯や骨の状態、全身の病気、通院のしやすさによって向き不向きが変わります。当院では、それぞれの特徴と費用の目安をご説明し、患者さんが納得したうえで選んでいただくようにしています。

歯を失ったあとに残りの歯を守るポイント

歯を守るポイント

一度歯を失った方は、残っている歯にかかる負担がそれまでより大きくなっています。特に気をつけていただきたいのは、ブリッジや入れ歯を支えている歯です。

  • ・ブリッジの下は歯ブラシが届きにくいため、専用のフロスを通して汚れを落とす
  • ・部分入れ歯は毎食後に外して洗い、バネがかかる歯の周りも丁寧に磨く
  • ・入れ歯が当たって痛い、外れやすいと感じたら我慢せず調整を受ける
  • ・噛み合わせは時間とともに変わるため、定期的にずれがないか確認する

土台の歯を1本失うと、ブリッジや入れ歯を作り直す必要が出てくることもあります。補った後こそ、手入れと点検が大切です。

国の歯科疾患実態調査では、80歳で20本以上の歯が残っている人の割合は年々増え、近年は5割を超えています。20本あれば、多くの食べ物を自分の歯で噛めるとされています。

横浜市緑区・十日市場で歯を残すための相談先として

当院には、合わない入れ歯を何年も我慢されていた方や、抜けた歯をそのままにして「今さら相談していいのか」と迷いながら来院される方もいらっしゃいます。十日市場駅周辺にお住まいで、お孫さんの検診に付き添ったついでにご自身の歯を相談される方も少なくありません。どの段階からでも、できることはあります。

当院では「歯の年齢診断プロ」を使い、今の歯の状態を数値で確認しながら、これ以上歯を減らさないための計画を一緒に考えていきます。

まとめ

  • ・歯を失うと噛む力が落ち、補う治療をしても元通りに噛めるとは限らない
  • ・放置すると歯の移動や噛み合わせの崩れ、栄養の偏りにつながる
  • ・補う方法はブリッジ・入れ歯・インプラントがあり、状態に合わせて選ぶ
  • ・ブリッジや入れ歯を支える歯ほど、丁寧な手入れと定期的な点検が必要

「歯がない部分をそのままにしている」「最近ぐらつく歯がある」という方は、横浜市緑区・十日市場の十日市場ファミリー歯科へお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q.歯が1本なくなっただけでも治療は必要ですか?

1本でも、両隣の歯が傾いたり噛み合う歯が伸びたりして、噛み合わせが少しずつ崩れることがあります。部位やお口全体の状態によって判断が変わるため、一度ご相談ください。

Q.抜けたままでも痛みがなければ放置して大丈夫ですか?

痛みがなくても歯の移動や噛み合わせの変化は静かに進みます。気づいた時には治療の選択肢が狭まっていることもあるため、早めの受診をおすすめします。

Q.ブリッジと入れ歯はどちらが良いですか?

失った本数や位置、両隣の歯の状態、ご希望によって適した方法は異なります。それぞれの長所と注意点をご説明したうえで、一緒に決めていきます。

Q.入れ歯にすると以前と同じように噛めますか?

天然の歯と全く同じ噛み心地にはなりにくいのが実情です。調整を重ねて慣れていくことで、食べられる物が増えていく方も多くいらっしゃいます。

Q.歯を抜いてからどのくらいで歯を補う治療を始められますか?

抜いた部分の歯ぐきや骨が落ち着くまで、一般的に数週間から数か月を目安に経過を見ます。仮の歯や入れ歯で見た目や噛む機能を補う方法もあります。

Q.歯の本数と認知症には関係がありますか?

残っている歯の本数や噛む機能と、認知機能の低下との関連を示す研究報告があります。ただし因果関係は明確になっておらず、歯だけが原因と言えるものではありません。

Q.歯の年齢診断プロではどんなことがわかりますか?

お口の検査結果をもとに、現在の歯の状態を年齢に置き換えて数値で示し、今後歯を失うリスクや必要なケアをわかりやすく確認できます。

Q.ブリッジや入れ歯の部分はどう手入れすればいいですか?

ブリッジの下には専用のフロスを通し、部分入れ歯は毎食後に外して洗いましょう。入れ歯を支える歯の周りは汚れが残りやすいため、特に丁寧に磨くことが大切です。


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