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- 歯の知識
歯医者のドリルの名前と種類|仕組み・音の理由と滅菌方法を院長が解説
こんにちは。横浜市緑区・十日市場の十日市場ファミリー歯科、院長の正木です。
治療中に聞こえる「キーン」という高い音。あの音が苦手で歯医者から足が遠のいてしまう、という声を診療室で何度も伺ってきました。音の正体が分からないことも、不安を大きくする理由の一つだと思います。
今回は、歯医者のドリルの正式な名前と種類、なぜあの音や水が出るのか、そして使ったあとにどうやって清潔な状態に戻しているのかを、毎日これを握っている歯科医師の目線でお話しします。
歯医者のドリルの正式名称は「ハンドピース」
歯科では、歯を削る器具を「ハンドピース」と呼びます。手で持つ本体部分のことで、実際に歯に当たる先端の刃は「バー」という別の部品です。
バーには、表面にダイヤモンドの粒をつけた「ダイヤモンドバー」や、金属の刃が並んだ「スチールバー」「カーバイドバー」などがあります。削る場所や目的に合わせて、ハンドピースとバーの組み合わせをその都度選んでいます。
歯医者のドリルは主に3種類|タービン・コントラ・ストレート
エアタービン:高速回転で硬い部分を削る

圧縮空気で内部のカートリッジにある小さな羽根を回し、1分間に約30万〜40万回転させます。歯の表面を覆うエナメル質は人体で最も硬い組織のため、この回転数が必要になります。治療中の「キーン」という音は、主にこのタービンから出ています。
コントラアングル:低速で細かい作業に使う

電気で動くマイクロモーターに取り付けて使います。タービンより回転は穏やかですが、回す力(トルク)が強く、軟らかくなったむし歯の除去、歯の研磨、クリーニングなど幅広い場面で活躍します。先端が「くの字」に曲がっているため、奥歯にも届きやすい形です。
ストレート:入れ歯や被せ物の調整用

まっすぐな形のハンドピースで、主に入れ歯や被せ物を口の外で調整するときに使います。こちらもマイクロモーターで動きます。
歯医者のドリルから「キーン」という音と水が出る理由
あの高い音は、高速で回る羽根が空気を切る音です。掃除機やドライヤーのモーター音と同じ原理で、回転数が非常に高いぶん、音も高く鋭くなります。
削っている最中に先端から水が出るのは、摩擦熱を冷ますためです。歯の内部には神経(歯髄)があり、強い熱が加わると傷める可能性があります。同時に、削りかすを洗い流して視野を確保する役割もあります。
また、頭に響くように感じるのは、振動が骨を伝わって耳に届くためです。周りで聞いている人より、治療を受けているご本人のほうが大きく感じるのはこのためです。
歯を削りすぎないためのドリルの使い分け
一度削った歯は元には戻りません。そのため当院では、硬いエナメル質はタービン、むし歯で軟らかくなった部分は低速のコントラや手用の器具、と段階的に切り替え、健康な部分をできるだけ残すように進めています。速く削れる器具ほど、削りすぎにも注意が必要だからです。
メンテナンスを怠ったハンドピースのリスク

ハンドピースは精密機械で、使い続けるうちに内部が摩耗します。次のような変化は、カートリッジ交換などを検討するサインです。
- ・回転時の異音や振動が大きくなる
- ・回転が安定せず、削る精度が落ちる
- ・バーをつかむ力が弱まり、外れやすくなる
- ・内部の摩耗で熱を持ちやすくなる
衛生面の問題もあります。ハンドピースは回転が止まる瞬間に、先端から唾液や血液をわずかに内部へ吸い込むことがあるとされています。表面をアルコールで拭くだけでは内部まできれいにならないため、患者さんごとの滅菌が欠かせません。以前、ハンドピースを滅菌せずに使い回す医療機関があると報道されたのも、まさにこの点が問題視されたからです。
十日市場ファミリー歯科のハンドピース洗浄・滅菌の流れ
当院では、ハンドピースを患者さんごとに交換し、使用後は次の流れで処理しています。
- ・表面の汚れを落とし、内部に潤滑剤を注入する
- ・クラスBのオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)で滅菌する
- ・滅菌済みのものを次の患者さんに使う
- ・異音やバーの緩みがあればカートリッジを交換する
オートクレーブは性能によってクラスN・S・Bに分かれます。クラスBは真空工程で内部の空気を抜いてから蒸気を行き渡らせるため、ハンドピースのような管状の器具の内側まで滅菌できる規格です。滅菌器そのものの仕組みは歯科の滅菌器について解説した記事で詳しくまとめています。
横浜市緑区・十日市場で歯を削る治療が不安な方へ
十日市場駅周辺は子育て世代のご家庭が多く、当院にも親子で通われる方がたくさんいらっしゃいます。お子さんが初めて削る治療を受けるとき、保護者の方の「音が怖い」という気持ちが、そのまま伝わってしまうことも少なくありません。
当院では、削る前にこれから何をするのかをお伝えしてから始めます。途中でつらいときは左手を挙げていただければ、すぐに手を止めます。むし歯は小さいうちに見つかれば、削る量も時間も少なく済むことが多いため、定期的な検診もあわせておすすめしています。
まとめ|歯医者のドリルを知ると治療の不安は小さくなる
- ・歯医者のドリルの正式名称は「ハンドピース」
- ・タービン・コントラ・ストレートの3種類を目的に応じて使い分ける
- ・音は羽根の高速回転、水は熱を冷ますためのもの
- ・内部まで滅菌するにはクラスBの滅菌器が適している
- ・当院では患者さんごとに滅菌したハンドピースを使用している
削る音が苦手な方も、事前にお伝えいただければ、できるだけ負担の少ない進め方を一緒に考えます。横浜市緑区・十日市場周辺で歯医者をお探しの方は、十日市場ファミリー歯科へお気軽にご相談ください。
歯医者のドリルに関するよくある質問
Q.歯医者のドリルは何回転しているのですか?
エアタービンは1分間に約30万〜40万回転です。マイクロモーターで動くコントラアングルは、用途に応じてそれより低い回転数で使います。
Q.ドリルの音が苦手です。音を小さくできますか?
音そのものをなくすことはできませんが、むし歯が小さいうちに治療すれば削る時間を短くできます。音が苦手なことは遠慮なくお伝えください。
Q.削るときに水が出るのはなぜですか?
摩擦熱で歯の神経を傷めないよう冷やすためです。削りかすを洗い流す役割もあります。
Q.ハンドピースは患者さんごとに交換していますか?
はい。当院では患者さんごとに滅菌済みのハンドピースに交換しています。
Q.アルコールで拭くだけでは不十分なのですか?
表面の汚れは落とせますが、内部に入り込んだ唾液や血液までは除去できません。そのため滅菌器での処理が必要です。
Q.クラスBの滅菌器とは何ですか?
欧州規格で最も厳しい区分の高圧蒸気滅菌器です。真空工程により、ハンドピースのような管状の器具の内部まで蒸気を届けられます。
Q.子どものむし歯もドリルで削るのですか?
むし歯の大きさによります。ごく初期であれば、削らずにフッ素塗布などで経過を見ることもあります。
Q.治療中に痛くなったらどうすればいいですか?
左手を挙げて合図してください。すぐに手を止め、必要に応じて麻酔を追加するなどの対応をします。

JR横浜線十日市場駅より徒歩7分の歯医者、十日市場ファミリー歯科です。お子様連れでも安心のバリアフリー設計。土日診療対応で通いやすく、小児歯科も充実。障害者歯科学会認定医。
【所属学会等】
障害者歯科学会 所属(障害者歯科学会認定医)
緑区歯科医師会 所属
横浜市歯科医師会 所属
神奈川県歯科医師会 所属
日本歯科医師会 所属
神奈川県立みどり養護学校学校歯科医
緑区歯科医師会障害児・者診療担当理事
心身障害児者歯科診療協力医療機関
日本糖尿病協会登録歯科医
【受賞歴】
鶴見大学歯学部付属病院 院内職務評価委員会賞
イエテボリ大学日本スクーリングディプロマ
【医院情報】
医院名:十日市場ファミリー歯科
住所:横浜市緑区十日市場町849-12松ビル1F
電話:045-511-8789
診療時間:平日9:30〜19:00 土日9:30~16:00(金・祝休診)
アクセス:JR横浜線「十日市場駅」徒歩7分
HP:十日市場の歯医者|横浜市緑区の十日市場ファミリー歯科
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